鑑賞日：2020/8/13
ヒーローもの、全然興味ないせいかよくわからなかったです。
レゴバットマンのほうが面白かったな。
ってこの映画の製作者、レゴバットマンと同じ人かい！
作画はすごい。レゴムービーみたいなドギツイ色彩に、漫画風でずーっとフィルターかかってるような画面。カメラもバンバン動くし建物はグリグリ崩れるし。PS4のゲームみたい。
いつの間にソニピこんなにシャレオツになったの。『モンスターホテル』と全然違うやん…。違うチームなのか。
ただ30分くらいで飽きてきますね（おい）。
色収差っていうのか、RGBずらしっていうのか…イラストとか全然描かないんで詳しくないんですが、輪郭がカラフルに分離してる状態が基本ずっと続くんですね。普通はピントが合ってないところをボケさせますけど、この映画では像をずらしてたり。
プロジェクターで見てたので、だんだん機械が壊れたんじゃないかと不安な気持ちになりました（プロジェクターはただでさえ普通の映画でも輪郭の色がぶれて見えたりすることがあるので）。
序盤のグラフティーのシーンや、初めて壁を歩いて鳩が手にくっついちゃうシーンまではすごく期待が持てました*1。
壁やら車やらの上を何事もなかったように歩いて、天地が平然とひっくり返る感覚もアニメならではって感じで面白かった。
ただ話はちょっと…。
みんなを帰して、最後に地元民の主人公が装置を壊すっていうキレイな話の筋が見えてるにもかかわらず、それをなぜだか一生懸命回避してるのがいらいらしました。
ピーターB、元の世界であんまりいい人生じゃないからここで華々しく終わりたいんだろうな…って薄々わかるんだけど、それってヒーローとしてどうなん？って感じだし。普通に師匠として教えていくうちに自分の問題も解決するタイプのキャラでよかった、というかそういうキャラなのかもしれないけど立ち直りのきっかけとかがよくわからなかった…ボーっとしてたのかな。
みんな年上とかならまだしも、同年代のスパイダーマンもちゃんといるのに主人公だけ活躍させてもらえないのが謎。
戦う気が無くても悪役のほうが襲ってくるかもしれないし…。
終盤主人公をグルグル巻きにして行ってたけど、敵にさらわれたりしてたらどうするつもりだったんだろう。安全な基地の中に閉じ込めとくとかならまだしも。
なんでヒーローとしてのトレーニングしないんですかね？
どうせヒーローになるんだから、とっととやんなよという気持ちもあるし、なにより訓練とか練習のシーン（ダイジェスト）って楽しくないですか？私は結構好きなんですけども。
まだ優柔不断な主人公が最後決断する、みたいな筋なら分からなくないんですが、主人公はこうしたいっていう希望があるにも関わらず「今はまだ駄目だ」の繰り返しで、フラストレーションがたまりました。その「駄目」を突き抜けていくのがカタルシスなんだろうけど、そこまでの過程を補助してくれるきちんとしたキャラクターや展開があるわけじゃないからどうも場当たり的な行動に見えてしまって。前振りなしで唐突に見せ場だけある感じ。
ずーっと低調な展開で、最後一発逆転ホームランみたいなお話の作り方が苦手なせいもあってかあまり爽快感が得られませんでした。
仲間たち、主人公に対して「すごくちゃんとやれ」か「一切手を出すな」の両極端でブラック企業のダメ先輩感ある。
レゴバットマンはまだバットマンがすべて背負い込みたがる理由をきちんと描いていて、で最後はみんなで協力するっていうバットマンの成長というか変化が描かれていたので面白かったんですけどね。
こっちはピーターBがバットマン的役回りなんですけど彼の変化はなんだかあいまいだし、仲間はあんまり役に立たないしでなんだかなって。
悪役の行動もちょっと謎でした。
なんでニューヨークで実験するんだろう。いい感じの荒野とかアメリカには腐るほどありそうだけど（まあ「ニューヨークを舞台にしなきゃいけないから」なんだろうけど）。
ヒーローたち、放っておけば勝手に消滅するんだから、全員死ぬまで待ってればいいのに。何か説明聞き逃したかな…。でもドク・オックはビリビリ状態のこと知ってたよね？
わざわざポータルを開けてスパイダーマンたちを呼び寄せることないと思うんだけどな。あんなに実験装置の中で暴れられたらそら失敗もするでしょっていう。せっかちなのか。
こういうお約束なんでしょうけど、なんで？って思ってしまったのでハマれてないですね。
フォントのローカライズはディズニーと違って安っぽさを感じなかったのは良かった。そんなに凝ったフォントではなかったせいか。
女子高生スパイダーマンのロボのデザインが『ネクスト・ロボ』みたいだった。
スパイダーグウェンのデザインはかっこいい。主人公のグラフティ調のスパイダーマンロゴもかっこよかった。
