海外アニメの書き散らし

ネタバレ注意!!

『ぼくの名前はズッキーニ』

ぼくの名前はズッキーニ(字幕版)

 

面白かった。重たい背景を持つ子供たちを、暗くなりすぎずユーモラスに描いてるのが良い。アカデミー賞ノミネート作品だけど、むしろ日本賞っぽい。

 

冒頭のズッキーニ少年とお母さんのやりとり(あまりよい家庭環境ではないことが分かる)やお母さんが転げ落ちるところなど、重苦しくなりそうなところを淡々とした不思議な雰囲気で進んでいく。
子供たちの背景もセリフでさらっと触れる形式だったがそれぐらいがちょうどいいのかも。人が訪ねてくるたび表に飛び出していくメガネの子にはそれだけで切なさを覚えた。

孤児院の職員や警官のおじさんなど、子供たちに関わる大人の大体がいい人たちなのが救い。あと子供たち同士もそこまで仲が悪くなさそうなところも。ガキ大将的な彼(名前失念)も結構いいやつだし。

スキーに行く場面で、誰かの「お母さんみたい」的なセリフ→みんなが横一列に並んでるところをしばらくカメラが映す、みたいなシーンがあったと思うんだけどあれはどういう演出だったのかな…。

嫌な叔母さんをやっつけるところも、シンプルだけどちゃんとした作戦になっていてすごくよかった。こういうのでいいんですよ。
孤児院が舞台なのもそうだけど全体的に児童書っぽい。そういえば児童書って親のいない子が普通に主人公になりますよね。ほかのジャンルにばかり触れていてなんか忘れてた。

セットがライカとかに比べると絶対小さそうな質感がなんかいい。
スリラーカーのシーン妙に力入ってて好き。ああいう昔ながらの遊園地のシーンってたまにほかの映画でもありますけどいいですよね。