海外アニメの書き散らし

ネタバレ注意!!

ただひたすらの作画アニメ『モアナと伝説の海』見てきた

モアナと伝説の海 (吹替版)

 

予告編を見た時点でなんだか今まで以上に見たい欲がわいてきたので、行ったことない方の映画館のお試しもかねて見に行ってきました。

すごい殴り書きというかバラバラと文章をぶつけてる状態なので
テキトーさとへたくそさにはノーツッコミでお願いします(*ノωノ)
ほんと小学生みたいな文章になった

 

 

 

作画は予想以上に良かったです。
まずセットというか場所のひとつひとつがそれぞれとってもいい感じでした。モアナの島とか、島の内部とか、カニの住んでる地下とか女神の島とか…

ズートピアでも熱帯雨林とか雪原とかいろいろありましたけどこっちのほうがテーマが統一されて作りこまれてた感じがして個人的には好み。捨てセットなしだし
アナ雪の山のぼって下りてに比べたらもう格段に見どころありますね。

島の内部(船が隠されているところ)の、手前に船が置いてあって奥が丸く滝のカーテンみたいになっているところを見てなんだかゲーム(スカイリム)っぽいなーとか思ったり。
この奥行き感とか空間の広さがそう思わせたんですかね(?)

悪役のカニが住んでるところはめっちゃTDSのアリエルゾーンっぽくて笑いました。すごい作り物感!でも光ってる様子がとてもよいw
カニが空間いっぱいのサイズで、チョコチョコ動いてるところを見てこっちはなんとなくゼルダとかモンハンとかを思い出したり。
ゲームもアニメも同じようにCGでセットを組んで動かして…っていう作り方だから、どこかしら質感が似てくるもんなんでしょうかね?

 

海の作画もよかったですねー
モアナが海と出会う?シーンで、海がぞわわわわっと泡立つように震える動きとかすごかった。
あと海の怖さ描写がガチすぎるw 波(水の塊)に上から押されて、水面に顔を出すのすら困難なとことか。
海の水がゼリー状になる表現とかどっかやりそうでまだやってなかったところをやってくれたのがよかった。

ヘイヘイ(ニワトリ)にうんざりする海すき

 

上橋菜穂子の『虚空の旅人』(守り人シリーズの関連作)をちょっと思い出しました。
『虚空の〜』のほうも島国(海洋国家?)が舞台で、たしかこういうオセアニア風のモチーフだったような。。でかい銛の話とか毒の話とかあったと思うんだけど、ちょっとモアナに似てる…気が…w。(まあなにぶん読み返してないのであいまい…(;・∀・))
こういう「ちゃんと調査した人は、似たところにたどり着く」っていうの、なんだか学問!って感じでいいね。そして似たところにたどり着いて、それぞれの手法でまた昇華しているのはちゃんとした創作という感じだ。

 

人物の作画もよかったです
マウイは予想通り良かった。動けるのはもちろん変身するし、なによりやっぱあの刺青アニメーションすごい!
ああやって刺青をナチュラルに描けちゃうのもなんとなく外国っぽいなーと思ったりw (アメリカの商品のサンプル画像(洋服とか)で商品を身に着けてるモデルさん、普通に刺青バンバン入れてたりするし。。ヘッドホンを買ったら、パッケージの手タレの人の刺青もすごかった) 
ちゃんと皮膚のそばかす?まで描写されてたのはすごいと思った。刺青もちゃんと皮膚の色がうっすら透けてるような色合いになってるし。。凝ってるなあ。

マウイが中途半端にサメに変身したとき、やたらとサメの歯がリアルなのが気になったw 取材の成果が出てますねw

マウイの短い踊りのような身振り(よくラグビーの選手がやるようなやつ)とか、村の人たちの踊りとかもすごい取材の成果が出てる感あって笑う。めっちゃオセアニア。男女ともに髪をお団子状に結ぶところとかも。

最後の悪魔との対決シーンでマウイが全部の動物に変身して戦うとこなんか最高。悪魔の手をぶったぎるとことかも。

モアナもめっちゃ動けるキャラで見てて爽快。アラジンとかカジモド並みに動いてるw単純に梁を伝って降りてくるだけで楽しい。海賊との戦いがよかった。ひも付きの槍を投げて帰ってくるところとか
頭をブンッって振ると髪の毛が顔にまとわりつく演出好き

カニwww
キンキラなところの細かさもそうだし、歌終盤の蛍光色でエレクトリカルパレード状態になるとことか最高ww あの暗闇に顔がぼうっと浮かび上がる演出はまさに『プリンセスと魔法のキス』のファシリエさんをほうふつとさせてめっちゃテンション上がりました。

途中で出てくる海賊はまさにマッドマックスそのもの、というか訴えられたら負けるレベル(笑)
マッドマックス流行以降、何でもかんでも別の映画をマッドマックスに例える人が多くて「またかよ」とうんざりしていたのですが、これはほんとにそのまんまでした。太鼓が特に。

冒頭の語りのインクで描かれたようなタッチ、本編の3DCGに加え、マウイの歌では2Dと3D混交のアニメーション(ちょっと『ライオンキング』のI can’t wait to be king    みたいなかんじの)まであり、手法がバラエティ豊かでそういう面でも作画がいろいろ工夫されてるという印象を受けました。

 

ストーリーは普通かな…
最初は『クルードさんちの初めての冒険』みたいな、単純な「保守的にならないこと・過去にとらわれず冒険すること」への称揚がテーマで、ずっとその流れで行くのかなと思っていたら途中で「私はモアナ!!」とか言い始めてえーアイデンティティの話だったん?ってなった。別に全体通して挑戦することを祝福する流れでもよかったと思うんだけどな(結局最後はそういうオチだし)。そんな余計な展開しなくてもと思わなくもない。普通の女の子のビルドゥングスロマンでよかったのに(ただでさえ「普通の女の子」が主人公の映画は少ないし)

しかしたまにナショジオとかの科学番組や雑誌で「ポリネシアミクロネシアにある何百キロも離れた島々に住む人々のDNAを調べると、どうやら元々同じグループの人々が航海をしてそれぞれの島に散らばっていったようだ」みたいな話をやってたりするけど、まさにこんな感じだったんだろうなーってのが思わされてロマンがあっていいですね。

 

よくよく考えると筋は通ってるんだけど、パッと見あれ…?っていう物語展開なのもな。
後半のマウイと出発~カニに会う~悪魔と対決の流れは、冒頭のばあちゃんの語りで前フリがあるからなんとなく納得できるんだけど、前半のモアナの旅立ち~マウイ発見~海賊との戦闘はなんとなく偶然で話が進んでるように感じてしまって。。。いやよく考えると別に変な展開じゃないんですけどね…モアナはちゃんと釣り針の星座を目指せって目標もらってるし、不慣れな手つきと後半の習熟したところと対照になってるんだな、とかわかるし。海、嵐が来る前に何とかしてやれよとか思わなくもないが。
海賊の存在はちょっと唐突な感じだけど小ネタみたいなもんだし…(冒頭出てたかもしれんし)。

 

お父さんの「友達が海で死んだからダメ」っていうのも、なんだその理由って思わなくもないし。
マウイが釣り針を使いこなせるようになる経緯もちょい微妙かな、とか(自信を取り戻すと使えるようになる?)。
物語の谷(望みが絶たれた!みたいになるところ)があんまりグッとこなかったな、とか。
話自体は十分なほどシンプルなのになー。それこそ『タンタンの冒険』とかくっそ話薄いけど展開自体は滑らかだし。シンプルにすりゃそこまで変な部分は出てこないと思ってたんですが、なかなかどうしてストーリーを組むのって難しいですね。
でも作画アニメなので、ちょっとくらい変でもまあいっか。

 

今回はちゃんと出発前に食料をまとめるシーンがあったのでよかったです(∩´∀`)∩

あの豚は島に置き去りで、ニワトリのほうがついてくるっていうのがわりと不思議w ニワトリ推しかよw 何かのメタファーなのか…?ある種の大胆さ、とか…?

 

おばあちゃんキャラってわりと年を取るほど自由になっていくというか、主人公を煽ってくるポジションになりがちなのかなと思ったり。ムーランのばあちゃんとか『ロラックスおじさん』の主人公のばあちゃんとか思い出した。
あとばあちゃんが死亡フラグをガンガン立ててくるので気を付けよう!

 

音楽はメインのHow far I'll goは良かったですね。めっちゃ繰り返されてましたしw
そのほかは見終わってすぐにはそんなに印象に残らなかったかな…ユアウェルカムはCMで聞いて思い出しました。ウナギを埋めたら生えてきたココナッツ!!の下りは好き。マウイ、プロメテウスみたい。
シャイニ~~のカニの歌はそこだけ耳に残った。グラムロックらしいのですがグラムロックのイメージがよくわからない自分はただただぼーっと聞いてました。「ありのままでいろと人は言うけど~」って、見てるときは気づかなかったけどまたレリゴーネタか!もういいよ!
たぶん繰り返し聞いていけば好きになっていくような気もします。

村の暮らしの歌はどうしても『ポカホンタス』のSteady as the beating drumと比較してしまって…。過去の作品と差別化を図らないといけないから大変ですね。何度も何度も行事を繰り返す演出はまあまあ好き。
(追記)モアナの音楽イマイチ乗り切れなかったと書きましたが、そのあとつべで聞いてみたらなんだか全体的に穏やかというかおとなしい曲調だなと感じました。サビが平坦というか。アナ雪とかのカーンと抜ける感じとかメンケン/ジマーのこってりさとかにならされた自分としてはちょっと物足りない…

 

カニの声ローリーさんだったとは。道理で素人っぽい演技だなと思った(笑)
マウイの声は体格のわりに高くないかなぁと思いながら見てた。
田舎の映画館じゃやっぱり字幕版やってくれないんですね!!CMで吹き替え/字幕って出てたのにィ!
昔は“天かす”こと『チキン・リトル』ですら字幕版もやってくれてたのに…(映画館で字幕で見た記憶あり)。

 

同時上映『インナー・ワーキング』どうみても『インサイド・ヘッド』です本当にありがとうございまry
目覚めとともに心臓と肺が動き出す描写に総ツッコミが入らないかハラハラしましたね。
こういう、アニメでよく出てくる大勢が同じオフィスでカタカタ(退屈そうに)パソコンに向かってる仕事って、なんの業務なんだろ?経理
短編本編ともに海でおしっこをするのをやめろ(迫真)

 

こんな感じで以上です。今CMで「リゾートムービー」みたいな宣伝してるのを聞くと笑ってしまいますね。これはジェットコースタームービーでしょう!w

なお見終わった後やっぱり頭が痛くなったので、やっぱりホームシアター環境構築したいですね。
昔は3本立て続けに見ても平気だったりしたんだけどなー。